Web周り担当のコウカ(@kouka17)です。
今日は、僕が通院した整骨院の先生のお話がとてもためになったので、許可を頂き、インタビュー形式で紹介させていただきたいと思います。
お話をうかがったのは、京都府長岡京市にある『まえだ整骨院』の前田和清先生。

1972年 9月生まれ おとめ座 京都市出身
趣味:合気道、空手、アウトドア、潜り など
スポーツ歴:水泳、空手(剛柔流・極真会館)、柔道、合気道、サッカー、ラグビー など
元極真空手のバリバリの選手で、引退された現在も、効果的な身体の使い方を日々研究されています。
お仕事の空き時間に回し蹴りをされているくらいですから。
下の動画ではどこぞの駐車場でヌンチャクを振り回されており、はたから見るとまあまあ怪しい人なのですが、ご本人は大真面目に、物質の重みや動きを感覚で捉えるエクササイズをしているのだそう。
さて、ある程度の年齢を重ねてから運動を始めると、どこかがすぐ痛くなるとか、それが治りにくいとか、あるいは疲れが取れないとか、加齢に連動する悩みが出てくると思います。
僕自身、指関節に謎の痛みが続き、2〜3ヶ月ほど悩まされたことがありました。なにが謎って、指関節が痛くなる原因が思い当たらないんですよ。サバキの稽古で突き指したとか、パンチの握りが変だったとか、そういうヘマをした記憶がない。
だけど痛い。
稽古を休んでも回復しない。
近所の整骨院に行っても一向に良くならない。
「これはもう歳のせいかな」なんて勝手に決めつけていたのですが、前田先生に診ていただいたところ、「加齢はさほど関係ない」と診断されました。じゃあ原因は何なのか? 素人の僕でも理解できるように説明してほしいとお願いすると、
身体の中にねじれがある状態で無理な動き方をしていた。それが積もり積もった結果ですね。
なるほどわからん。
というわけで、具体的に質問してみました。
今回、わざわざブログを書いてまでお伝えしたいと思ったのは、その”ねじれ”とやらをなくせば、40歳でも50歳でも強くなれることがわかったからです。
痛みの原因がその患部にあるとは限らない
――よろしくお願いします。
おかげさまですっかりよくなったのですが、「身体の使い方がマズかった結果、指関節が痛くなった」という原因と結果を、もう少しわかりやすくお話してほしいです。
人それぞれ、自分に合った身体の使い方、釣り合いの取り方があるんですけど、何かをきっかけに、そのバランスが崩れることがあるんですね。そうすると、身体の中である種の緊張状態が続きます。
――緊張状態ですか。
そう。それは目に見えないし、レントゲンにも写らないんですけど、触診してみると確かに「何か」あるんです。僕はそれを、患者さんがわかりやすいように、”ねじれ”とか”偏り”などと呼んでいるということ。
これ、イラストにして描けると伝わりやすいんですけどね〜。

と、ともかく(笑)、そのねじれが生じた状態で身体を動かしても、何をやってもダメなんです。基礎工事に問題がある建物みたいなものだから、倒壊を加速させてしまう。
そしてやっかいなのは、このねじれが痛みとなって表れるのには時間差があることなんですね。
――あ〜、だから僕は、身体を痛めた記憶や自覚がなかったんですかね?
そうですね。コウカさんだけでなく、他の患者さんにも多いです。だから皆さんがよくおっしゃるフレーズの一つに、
「先生、なんにも無理してないのに、急に痛くなってきたんです」
があります。
――まさに自分のことすぎる。
「無理をしていない」とおっしゃいますが、本人が自覚していないだけで、身体はねじれが生じたことを理解しています。結果、そのねじれをカバーするために不自然な動きをする。ざっくりな例え方になりますが、右半身にねじれが生じたとして、それを左半身のねじれで対抗する感じ。
――それは悪循環……。
そうなんですよ。その悪循環の結果が、痛みとなって表れるわけです。言わば身体からの警告ですね。
コウカさんの場合はそれが指関節に表れましたが、腰であったり、背中であったり、人それぞれです。
――そういうお話を聞くとよく思うんですけど、じゃあ、患部を揉んだり、電気を当てたり等の一般的な治療ってあんまり意味ないのでしょうか?
そんなことはありませんよ。患部を治療するのは有効ですし、僕もそうすることはあります。
ただ、痛みの原因が身体のねじれにあることは意外に多く、当院ではそれを元の正常な状態に整えることに重きを置いています。
自身を実験台にまだまだ動けることを実感中
――極端な質問ではありますが、運動面において、アラサーやアラフォーが年を取ったと実感するのは「実は加齢ではなくねじれのせい」だとしたら、そこを整えれば若かった頃のように動けるようになりますか?
「動ける」をどう捉えるかによりますが、少なくとも僕は、スタミナ面以外では現役時代よりも強いと思います(笑)。
――おお!!
「合理的な身体の使い方」が、知識、意識ともに全然違います。ねじれを整えたことで、筋肉・関節・呼吸・重心などが調和しやすくなり、身体に負担なく技を繰り出せる感覚かな。もちろん、まだまだ研究中ではありますが。

――先生ご自身もねじれがあったんですね。
僕の場合は腰の痛みとなって表れたのですが、当時は原因がねじれにあるなんてわからないから、「練習のしすぎかな?」「いや逆に練習が足りないせいだ!」とか右往左往して、結局、余計痛めてしまったり……。おかげで、柔道整復師を目指すきっかけになったのですが。
――ご自身の怪我と向き合っているうちに、治療の道の専門家になられたのですね。
そうですね。「この腰の痛みには何か隠れた原因があるはずだ」とは、ずーっと思っていましたから。空手を引退したのも、治療の勉強に専念したかったためです。
――具体的に、「こういう動きがよくなった」などはありますか?
全体的にクオリティが上がった感覚ですが、しいて言えば180度の股割りができるようになりました。
現役時代は何度やってもできなくて、これは体質のせいだとあきらめていたのですが、40歳を過ぎた辺りからスッとできるようになったんです。
つまり、本来はできる身体だったのに、無駄な緊張が邪魔をして骨盤に力が入っていたせいだったんですね。
――僕も40歳を超えているので、それは希望を感じるご体験です。
そう思ってくれるのは嬉しいです。
身体の根本を整えればまだまだ動けるのに、それに気づかず運動を諦めてしまう方は非常に多いんですよ。僕はそういう方々の力になりたいと思ってこの仕事をしています。現役時代の自分とも重なりますしね。
――ありがとうございます! 非常にためになりましたし、年を重ねても空手を頑張っていこうと思えました。
こちらこそ、ありがとうございました!
誤解のないようにしたいのですが、もちろん、背中が曲がりきっているご年配の方とか、難しいケースもありますよ。だけど一概には歳だけで語れないというのが専門家としての僕の意見です。
インタビューを終えて
というわけで、僕だけがテンション上がった話かもしれませんが、年齢を理由に運動をあきらめている方に届けば嬉しいです。
40歳でも50歳でも、人生はまだまだこれからですので、実りある毎日を過ごしていきましょう。
最後に完全な余談ですが、前田先生の特技は、ゴング前の選手を見ただけでどっちが勝つかを当てることだとか(笑)。身体のバランスを見て状態の良し悪しがわかるらしいです。専門家すげえ。

電話:075-951-8616
HP:https://maeda-seikotsuin.com/
投稿者プロフィール
- Web周り担当
-
Web周りを担当しています。
フルコンタクト空手を10年以上やっていましたが、ぎゅっと凝縮すると3年くらいです(笑)。
中年太りと長年悩まされている首コリを解消するため、インナーマッスルとウエイトトレーニングに取り組み中。
職業はライター、漫画原作者、カメラマン。
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