普段目にするアウターマッスルが発揮するパワフルな筋力に比べて、地味な印象があるインナーマッスルのはたらき。
しかしその効果は絶大であることを、一度でも体感してもらえればわかるはず。
私がその大きな力を感じたのは、フルマラソンを走ったときです。
マラソンランナーの間でよく言われることに、「30kmの壁」というのがあります。
それまで調子よく走っていても、30kmを過ぎたあたりで急に疲労やダメージが身体を襲い、ペースが保てなくなる。
私も30~32kmあたりからいつも苦しくなっていました。
ところが脚を引き上げるインナーマッスル、腸腰筋を意識して走るようになってから、脚が急に重たくなって動かなくなる、ということがなくなりました。
本当に驚いたものです。
バランスをとったり身体を支えたり、様々な働きをしてくれるインナーマッスル。
武道やスポーツに生きるのはもちろんのこと、日常生活もとても楽になります。
しかも激しいトレーニングをせずとも、身体に意識させる負荷を少しかけるだけで働きだしてくれる。
そんな都合のいい機能が身体にあるのか、と思ってしまいますが、昔の人は当たり前に使っていたはず。
昔は日常のあらゆることが肉体労働で、それこそガムシャラに筋力を使っていたのではとても生活をこなせなかった。
それが現代人は文明のおかげで様々な肉体労働から解放され、生活は楽になりましたが、その結果、身体の効果的な使い方を忘れてしまったのです。
しかし、武道はいにしえの身体の使い方を今に伝えてくれています。
身体との対話を意識して稽古に取り組めば、自分をうまく操縦できるようになる。
自分をコントロールできている、というのは、思いのほか自信になりますよ。
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