脳科学・人工知能(AI)研究者である、黒川伊保子さんの著書をよく読むのですが、ウチの道場の指導方法と凄く重なる部分があったので、抜粋して紹介させて頂きます。

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ほとんどの男子は、「空間認知優先型の脳」で生まれてくる。そうじゃないから不正解ではないが、そうである男性が大多数。

対する女子は、ほとんどが「コミュニケーション優先型の脳」である。

空間認知優先型とは、自然に「遠く」まで視線を走らせ、空間の距離を測ったり、物の構造を認知する神経回路を優先する脳の使い方。

コミュニケーション優先型とは、自然に「近く」に集中して、目の前の人の表情や所作に反応する神経回路を優先する脳の使い方。

脳はどちらの使い方も出来るが、とっさにどちらを優先するかは、予め決められている。誰にでも利き手がある様に、誰の脳にも「利き回路」があるのだ。命に関わる様な「とっさ」の時に迷うと、危ないからだ。

黒川伊保子

脳科学・人工知能(AI)研究者

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利き回路。

人間はこの回路を持って生まれ、生まれた後はこの利き回路を色々な事を通してさらに伸ばしていくんだろうなと思います。

勉強や趣味、スポーツ、そして大人になってからは仕事を通して。その時に「どのくらい深いレベルで書き換えられるか?」がその人の人間としての器、スケールというものになっていくのだと思います。

ウチの道場では、この「書き換え作業」を重視しています。黒川さんが書かれている様に、回路が作られていると、「とっさの時」に体が勝手に動く。いちいち頭で考えて、判断する必要がない。

相手の動きや状況を見た瞬間に、「体内=脳と体に配線されている全身を通る神経の道」に自動的に電気信号が流れていく。目に見える動きや技、つまり表面的動きというのは、勝手に出来る人=天才に近付いていくんですよね、本当に面白いくらい。

そしてこれは、肉体だけではなく「心=脳内の思考回路」でも同じ。

思考パターンがポジティブであるか、ネガティブであるか?

物事への挑戦を、失敗を怖れず積極的に行えるか?失敗を怖れて二の足を踏んでしまうか?

これも自分の意思で後天的に、「どういうパターンの”利き回路”を作っているか?」で決まってしまう。

人生の思考&行動パターンは、半分以上は「自分で後天的に作っている」という事ですね。

投稿者プロフィール

岡本
岡本マーシャルアーツアカデミー代表・空手クラス担当
東京の大手フルコンタクト空手の道場で長年修行。
空手修行の一環としてボクシングやキックボクシングも学び、プロライセンス取得・試合も経験。
道場での指導の傍ら、ボクシングトレーナー、フィジカルトレーナーとしても活動しています。
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