昔、神道の修行で教わった教えを少し書いてみたいと思います。
勉強や運動、仕事や人のお世話をするといった時にその労力をケチると疲れる、また学び事や人助けの時に必要なお金などをケチると、長い目で見た時にかえって損をしたりするのだそうです。
勿論、意味も無く使うのはただの浪費ですから、それはちょっと違います。自分にとって、また相手や社会にとって意味のある事においてです。

宇宙の全ては、常に流れている、循環している。

ケチる、サボるというのは、その流れを止めること。

そして、その宇宙の流れを止めるという事には、非常にエネルギーが大きなエネルギーが必要となります。勢いよく流れている川の水をせき止めるとなったら、物凄いエネルギーが必要となりますよね。かなりの大仕事です。

という事は、「やってみたいなあ」という想いが湧いてきた時、その「川の流れを止めるという作業をしている」という事自体が、とても大きな、そして無駄なエネルギーの消費になっているという事なのです。

人が生きていれば、何かを見聞きした時に「自分もやってみたいな」とフッと自然に思う事が多々あると思います。しかし多くの人は、そんな時、「いやいや、そんな時間もエネルギーもない。仕事や学校で忙しいからやめておこう」とか「お金も時間ももったいない」と考えて、「やってみたい!」という自分の「自然な欲求」「勢いのある川の流れ」を押さえ込んでしまいます。

この時に「川の流れをせき止めるために物凄いエネルギーの無駄使い」を無意識の内にしてしまっているのです。「何もやっていない」のに、「やってみたい気持ちを抑える」ためだけに、エネルギーを大量浪費してしまい、無意味に疲れてしまっている。これを「サボり疲れ」と言ったりします。

「なぜかは分からないけど、何となくやってみたい」という自然な想いは「内なる自分、本当の自分」からのプレゼントです。そんな想いが湧いてきた時は、その素直な想いに身も心も任せて、やる気を乗せて勢いでやってみた方が押さえ込んで我慢するよりずっと自然なので、心も体もかえって疲れません。

それどころか、自分の素直な気持ちに従っているため、多少 体は疲れたとしても 心はかえって元気になるのです。心の底からやってみたい事をするのは嬉しいし、楽しいですからね。

そう僕は教わってその教えの通り、何事でも思いついた時にはパッと動く様にしていると、かえって疲れにくいし元気が湧いて来る様になりました。

「昔の智恵というのはすごいもんやなあ~」と思ったものです。

これは、今でも僕が何かに取り組む時、凄く大切にしている教えになっています。

そして、よくよく考えてみると、空手でも同じ様な事を教わってたのに気付きました。
試合前なんかにサンドバッグを叩いている時、「全力を出し切れ!スタミナを使い切れ!」「絶対に手を抜くなよ!」と先生や先輩達に怒鳴られていました。

「手を抜いて出し切らないとかえって疲れるんだ」とか、「サボろうとか余計な事を考えてると無駄なエネルギーを使うんだぞ。バカになって全力を出し切ればいいだけだ」とか、よくそんな事を教わっていました。

結局は同じなんですよね、大切な事って。

ちょっと表現が違うだけで。

まあでも、神道の方が親切でしたけどね(笑)

この記事を読んだ皆さんも、騙されたと思って試してみるといいんじゃないかなと思います。

思いついたら、すぐ。

とにかくパッと動くだけです、頭で考えない。

心で動くんです。

ただし、本心が望んでいない事はダメですね。

「他人からよく思われそうだから」とかではなく、心の底から自分の魂が望んでいる事です。素直な気持ちで自分の本心に聴いてみて、「心がやってみたい」とか「こんな人間になりたい」と望んでいる事をやってみるのです。

それはあなたの魂が望んでいる方向へ向かって歩いていく事ですから、肉体的には疲れるかもしれませんが、魂が大喜びするのです。アスリートが苦しいトレーニングメニューを前向きにこなしたり、登山家が厳しい雪山に向かう様に。

投稿者プロフィール

岡本
岡本マーシャルアーツアカデミー代表・空手クラス担当
東京の大手フルコンタクト空手の道場で長年修行。
空手修行の一環としてボクシングやキックボクシングも学び、プロライセンス取得・試合も経験。
道場での指導の傍ら、ボクシングトレーナー、フィジカルトレーナーとしても活動しています。
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