柔術クラスの高津です。

ただいま空手も鋭意修業中で、サンドバッグ打ちに没頭しながら、打撃の奥深さに感動と難しさを感じております。
ただ力を込めて思いっきり打ち込めば威力が高いかといえば、さに非ず。
相手の身体にダメージを効かせられるように打つには、運動エネルギーが大きいだけではなく、とても繊細な感覚が必要です。

うまく当てることができたとき、パーン!ととてもいい音がなります。
まぁいい音が出たから良い突きかはまた別問題な気もしますが、そういう時はだいたい拳から伝わってくる手応えもよく、大変気持ちがいい。
この感覚、味わったことがあるなぁと思いを馳せてみるに、ピアノの演奏と同じなんですね。

 

ピアノは弦が張ってあって弦楽器かと思いきや、鍵盤を押すことで跳ね上がるハンマーが弦を叩いて音を出しているので、打楽器的な性質も兼ねています。
音を大きく響かせようとするなら強く打鍵するのですが、このとき力を込めて、あるいは体重をかけて思いっきり鍵盤を叩いてもいい響きは得られなかったりします。
押し込むような打鍵では潰れたような音になり、澄んだ音、瑞々しい響きは生じない。
強さだけでなく速さ、ある種の脱力とハンマーが叩く瞬間に合わせた極め・締め・・・
それらがうまく合わさって心地いい音が空間に満たされる。

自身の内なる感覚を研ぎ澄まし、外界との衝突で生じる音に耳を澄ませる。
武道と音楽。
遠い世界のようで、通じるところを感じながら日々稽古しています。

投稿者プロフィール

高津柔術クラス担当
学生時代は柔道を修行。後にサンボやブラジリアン柔術を学び、道着なしのグラップリング格闘技も経験。現在も試合に出場している。

最近は新たに空手も始め、試合出場をめざして特訓中。
スポンサーリンク